これから鉄道模型を始める方へ

これから鉄道模型を始めてみたいけど、何から手をつければいいかわからない!という方のために、鉄道模型に関する基礎中の基礎をまとめました。ここで得られる知識は、鉄道模型部のコンテンツを十二分に楽しむのに必要不可欠です。だからと言ってここの内容を全て暗記する必要あありません。都度確認できる虎の巻としてご利用いただければと思います。

模型≠玩具

鉄道模型は玩具ではありません。近年はメーカー各社やポポンデッタのような量販店が囲い込みのため低年齢層向けに様々な施策を打っていますが、幼児が扱うことを前提に頑丈かつ簡素に作られたプラレールのような玩具とは違い、鉄道模型は精密で脆いことに変わりありません。またNゲージであれHOゲージであれ、乳幼児が飲み込めば簡単に体内に入ってしまうレベルの細かい部品が多いです。鉄道模型の対象年齢は8歳以上に設定されています。基本的には乳幼児に与えるものではないことを意識しましょう。

NゲージとHOゲージ

両方とも日本で広く普及している鉄道模型の規格です。Nゲージの方が小さく、HOゲージはNゲージの倍くらいの大きさ。日本の住宅事情から、省スペースで楽しめるNゲージが広く普及していますが、HOゲージも創意工夫で楽しむことはできます。

Nゲージ

HOゲージ

車両が走る原理

鉄道模型の大きな特徴は、車両が走るということ。プラレールでは車両に電池を搭載して走らせますが、鉄道模型はレールに流した電力で走行します。列車の速度は電圧、進行方向は極性で決まり、専用のコントローラーで制御します。Nゲージの場合、パワーパックの出力は直流12V、1~2Aがほとんど。レールを手で触っても感電のリスクはほぼありませんし、万が一短絡してもコントローラーのヒューズで保護されるので危険性はあまりありませんが、時によっては過熱によるボディの溶損や発火などもありますので十分に注意しましょう。

DCC(デジタル・コマンド・コントロール)

近年世界的に普及している制御方式です。レールには交流電源が流され、車両や分岐器などに専用のデコーダーを搭載してコントローラーから制御するというもの。メリットとしては、従来の直流方式では1本の線路には1本の列車しか制御できないのに対し、DCCでは1本の線路上で複数の列車を個別に制御できるという点。しかし日本の住宅事情では、一室で複数の列車を走らせるほどの長さを確保することが難しく、そのほかのメリットであるライト類常点灯や走行音の同期などは、直流2線式でも実現できるようになったことから、わざわざ高額なデコーダーやコントローラーを買いそろえ手間をかけて改造するほどのメリットはなく、日本においては普及していません。

ぼうそうぶ鉄道模型部でも、将来的な可能性はゼロではないものの、現時点ではDCCの導入は考えておりません。